恵那の食に挑戦する 料理人

山下俊治さん・知穂さん

畑の中の食堂 yama5ya

  • 料理人

 

恵那駅から車で約15分ほど。田園風景が広がる三郷町の小高い坂を上った先に、畑の中の食堂「yama5ya(やまごや)」はあります。

 

ログハウスまるで絵本から飛び出したかのような可愛らしい外観のお店で、お肉や魚は使わない野菜料理がいただけます。

           

お店を営むのは、大阪出身の山下俊治さんと栃木出身の知穂さん夫婦。2014年に恵那に移住し、翌年からお店をはじめたお二人にお話を伺いました。

 

 

 

ー俊治さんが、こうした野菜料理をはじめたきっかけはなんでしたか?

 

「大阪時代は、スペイン料理やイタリア料理のお店で修行していました。

都会の忙しさに違和感を感じていた当時、栃木のフレンチベジタリアン料理店『アンリロ』の料理に惚れ込んで。

『ベジタリアンな人もそうじゃない人も、同じテーブルを一緒に囲める。野菜だけでこんなに楽しい料理があるんだ…』と、衝撃をうけました。

 

時間を見つけては大阪と栃木を往復して、『自分もこの料理がしたいんです!』と、働かせてもらえるよう通い続けましたね。

 

元々旅が好きで、世界各国や日本を旅する中でいろいろな食習慣の人と出会ったこともあり、様々な人が一緒に楽しめる料理と場をつくりたいという考えがありました。

 

 

 

ーお二人とも、出身はそれぞれ別の地域ですよね。

 

どうして恵那でお店をはじめたんですか?

 

「よく聞かれるんですけどね…。これ!というよりも、はじめて訪れた時にその空気感と美しい自然になんだか”ピン”ときました。

 

最初は大阪から近い地域で探していたんですが、奈良や滋賀にはあまりしっくりくる場所が見つかりませんでした。

そんな時に、恵那市が大阪で開催していた移住セミナーに参加して。担当の方が本当に良い方だったんです。後日恵那を訪れて、いろいろな地域を見て回ったり、串原で開催されていた「古民家リフォーム塾」に参加したりしました。

 

移住を決めてから、畑つきの物件を見つけるのは本当に大変で、物件探しにとても時間がかかりましたし、もうあなたたちが望むものはここにはないかもしれないよ、と言われたこともありました。」

 

 

 

「慎重に慎重に物件を探してたどり着いたのが三郷町でした。

 

このログハウスは、元々は30年ほど住居として大切に住まわれてきた建物です。

オーナーさんから畑とともに譲り受け、自分たちでできる部分は自分たちで改修をしました。」

 

約20種類の野菜を使った人気のワンプレートランチ(1500円)ミニデザート&コーヒーまたは紅茶付。

 

野菜をふんだんにつかったわんプレートランチや、パスタランチを提供するyama5ya。でもお二人は、お肉もお魚も大好きなんんだとか。取材時の冬の季節は、バターナッツ、大根や里芋などの根菜をメインに、色鮮やかな品々がお皿を彩っていました。

 

 

ーお店を営む上で心がけていることを教えてください。

           

「気取らずにごはんを食べてもらう場所にしたいと思っています。

やっぱり、好きで住むことを決めた町だからこそ、なるべく地域のものを使いたいという気持ちもあります。野菜は近くにある道の駅や直売所で仕入れたり、お店の目の前に広がる畑で育てています。

 

野菜作りに関しては、僕たちは本当にまだまだわからないことも多くて。地元の方々がいつも気にして声をかけてくださったり、指導いただいたりの毎日です。畑は、地元の方と会話するきっかけになる大事な時間ですね。」

           

 

地元の方からは「こんな食べ方があったのね!」と驚かれることも多いのだとか。

旅であった大切なものと、恵那で出会った大切なものを半分ずつ掛け合わせたこのお店で、これからも野菜の楽しさを表現していきたいというお二人。

心地よい空間と丁寧な料理で、心を豊かにする時間を過ごしてみてください。

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