恵那市夏秋トマト生産協議会
窪田 菜那さん
農業人
恵那市いちご生産者組合
DAIONJI FARM 春日井淳也さん
恵那市でいちごの生産規模が増加していることを受け、生産の普及・品質向上・担い手育成を目的に2017年6月に設立された「恵那市いちご生産者組合」。
恵那市いちご生産者組合組合長の原聡志さんのお話では、10数年前までは恵那でいちご生産農家といえば2軒だけだったそうですが、年々若い担い手が増え、今では平均年齢が40代なのだそう。
特に最近は新しくいちご農家を始めた人が多く、山岡町でDAIONJI FARM(ダイオンジファーム)を営む春日井淳也さんもその一人です。栽培面積は15a、6000本のいちごを苗から栽培し生産しています。
ー春日井さんが作っているイチゴについて教えてください!
すっきりとした甘味のある「章姫」というイチゴのみを作っています。味がすごくいいので、それに惚れ込んで作っています。
ただ、章姫は僕がやっている土工栽培にあまり向いていなくて育てるのが大変なので、来年からは章姫の子どもに当たる「べにほっぺ」と言う品種を育てたいなと思っています。
べにほっぺも章姫も育てる時期は同じで、まず無病苗という病気を持っていない苗を買ってきて、1年かけて大きくして、1年後にはたくさん増えてるんで、その苗を9月ごろに植えます。収穫は12月ごろからできて、出荷は翌年の6月くらいまでしています。
収穫量が、12月と2月は200キロくらいで、1月・3月〜5月は1トンくらい取れます。
2月は一番寒い時期なので、温度が低くてイチゴが成長しないのであまり取れないんです。暖房とか入れて色々やったんですけど、暖房をいくらいててもあったかくならない時もあるので、来年はそこが課題ですね。」
ーいつからいちごを作り始めたんですか?
一番最初は、岐阜県農業大学校で、イチゴの勉強をし始めた時ですね。
そのあとは就農資金を貯めるためにサラリーマンとして3年働いてから、岩村のイチゴ農家さんのところで1年間修行をして、2017年の4月にいちご農家になりました。
ーいちごを育てたい!と思う理由って何ですか?
僕は甘いものが好きなので、甘いものが作りたいんです。
あとは、子供の笑顔が一番嬉しいですね。子供が美味しいって言ってくれると、親御さんも買ってくれるので良いなと思います。
山岡町は寒いので、岐阜の農業の先生に「ここでイチゴを育てられますか」って聞いたら全員に止められたくらいに、いちごの育つ環境としてはとても悪くて、育てるのが大変なんです。
ただ大変な分、味はすごく良い。
栃木のイチゴ農家の方と仲良くさせてもらって、泊まり込みで見学をしたときに知ったんですが、栃木と山岡では気候の条件が全然違います。向こうは最低気温が暖房をかけなくても10度くらいですが、こちらは暖房をかけてなんとか5度を保てるくらい。
その1度2度の差で苺の成長が止まってしまうんですけど、止まった分、こらえるために糖分を貯めるんですよ。そのおかげで甘くなるので、味はだいぶ好評です。
ー苺を育てる中で、工夫していることやこだわっていることはありますか?
僕が一番こだわっているのは、肥料のあげ方です。
いちごの葉っぱをちぎって、その茎の中の汁を絞ってどれだけ肥料が吸えているのか確かめるという、人間でいう血液検査ができるような機械を使っています。
その検査をすると、肥料が吸えてるか吸えてないかが分かるので、それに合わせて、肥料の濃さを変える機械を使って、イチゴが欲しい分だけ上げられるようにしています。
まだ経験が足りないので、科学的な根拠を持って、数値を頼りにやっています。
それから、趣味でイチゴの作り方を動画でまとめて、Youtubeやニコニコ動画で配信しています。ニコニコ動画では「自然」カテゴリで上位に入ることも多いです。写真や動画で説明ができるので、見てもらえるとよく分かるかなと思います。
ネットでの発信を見て問い合わせてくれる人もいて、外国からの注文もありましたね。
ーこれから挑戦したいことや、夢はありますか?
やっぱり、イチゴ狩りがやってみたいです。
今は一人で15アールやっていますが、毎日最低8時間、最高16時間ほどの作業が必要なので、これからは人を雇って大きくしていきたいです。
土地が9反か1町歩(約190アール/5,700坪)くらいあるので、それは全部埋められたらいいなと思っています。
恵那DAIONJI FARMについて http://kayaitigo3084423.wixsite.com/daionjifarm
【組合の販売情報等】
恵那アグリセンター 電話: 0573-26-2982
恵南アグリセンター 電話:0573-56-2171
恵那市いちご生産者組合
TEL | 0573-26-2982(恵那アグリセンター) |
---|